昨年5月に始まりました生命金属科学シンポジウム(報告書はこちら)ですが、第2回は慶應義塾大学 矢上キャンパスにて開催することとなりました。3件の特別講演と8件の招待講演をはじめ、一般講演・学生講演やポスター発表も受け付けておりますので、ぜひこちらから発表申込・参加登録をお願いします。
日時:5/20(土)9:00 – 17:00ごろ、5/21(日)9:00 – 13:00
場所:慶應義塾大学 矢上キャンパス
参加費:無料
参加申込期間:3/31(金)まで
要旨提出期間:4/10(月)〜4/28(金)
詳しくは、こちらのウェブサイトをご覧ください。みなさまのご参加をお待ちしております。
【開催報告】(古川良明・慶應義塾大学理工学部)
第2回となる生命金属科学シンポジウムが、慶應義塾大学理工学部矢上キャンパスの厚生棟中第会議室において、5/20(土)9:00 – 18:00、5/21(日)9:00 – 12:35の2日間にわたって開催されました。115名ほどの方々にご参加いただき、まずはお礼を申し上げます。本シンポジウムでは、田中克典先生(東工大・理研)、朴三用先生(横浜市大)、高田龍平先生(東京大)による50分の特別講演をはじめ、8名の先生方を招待講演(25分)としてお招きし、生命金属が関与した最先端の研究内容などをお話しいただきました。いずれのご講演も非常に面白くて刺激的で、融合分野としての生命金属科学の重要性をより強く意識することができました。質疑応答も途切れることなく、ご講演の後も個別にディスカッションが続くなど、活気ある会場の雰囲気となりました。また、一般講演(20分)として5件の発表とともに、2件の学生講演(15分)があり、大阪公立大学の松本隆聖さん(修士2年)と横浜市立大学の鈴木のあさん(修士1年)が素晴らしい発表をされていました。さらに、43件のポスター発表があり、コロナ禍では味わえなかった対面での密な議論をそれぞれに楽しまれているようでした。ポスターを前に緊張した面持ちの学生諸氏を見ると、初心に戻る新鮮な気持ちにもなります。研究をエンカレッジする意味でも、シンポジウム参加者の皆さんに、学生や若手研究者のなかから素晴らしいポスター発表を選んでいただき、その集計の結果として5名にポスター発表賞を授与しました(下記)。さらにさらに、1日目の夜にはポスター会場でもある生協ホールにて、久しぶりの懇親会を開催し、津本浩平先生(東京大)のご発声のもとに、大いに盛り上がりました(80名参加)。2日目の最後は、本シンポジウムの発案者である兵庫県立大学の城宜嗣先生に講評いただき、ぜひ3回目のシンポジウム開催につなげていこうということで、閉会となりました。前日(5/19)の新学術領域会議から3日間にわたってのイベントとなりましたが、みなさまの研究交流の一助になっておりましたら幸いです。シンポジウムの準備や進行では、慶應義塾大学の川上了史先生、村木則文先生、ならびに、古川研のみなさまに多大なご協力をいただきました。
ポスター発表賞
大嶋 啓介(東大・農)「アコヤガイ貝殻真珠層タンパク質の定量プロテオミクス解析および新規タンパク質の機能解析」
片岡 万知華(理研・兵県大)「病原菌ヘムトランスポーターのクライオ電子顕微鏡構造解析」
吉田 萌乃(慶大・理工)「酸化によるSOD1のミスフォールディングと神経変性疾患」
篠 宥毅(慶大・理工)「イヌ変性性脊髄症における病因タンパク質SOD1の凝集メカニズム」
我妻 拓実(京大・生命科学)「亜鉛という新たな観点から見たメラニン合成」