A03班:生命金属動態の「撹乱」

A03班:生命金属動態の「撹乱」
有害金属の生体内動態と作用機序
神戸(班長)・石森・藤代・鈴木


有害金属を摂取すると、生体内における金属動態が撹乱され、私たちの健康が脅かされます。例えば、イタイイタイ病は、鉱山からの廃水に含まれるカドミウムを過剰に摂取したことで腎不全となった四大公害病の一つですし、現在でも、カドミウムに汚染されたコメを食すことで毒性が発揮されることがありますが、効果的な治療法はいまだにありません。また、マンガン鉱床付近では、パーキンソン症状を示す住民が比較的多いという疫学データや、入れ歯安定剤に含まれていた亜鉛が原因となって、貧血を引き起こすという事例も報告されています。

A03班では、有害金属の輸送経路や生体内分布を明らかにすることで、有害金属の毒性発現メカニズムを解明します。例えば、有害金属は、生命金属を取り込むための輸送体を通じて、細胞内に取り込まれると考えられますが、どの輸送体がどの有害金属の取り込みに関わっているのかを特定するとともに、その構造的基盤を理解する必要もあります。また、組織内に取り込まれた有害金属の化学形を分析し、組織・細胞内での分布を明らかにします。さらに、有害金属が生命金属の細胞内動態に及ぼす影響をシミュレーションすることで、新たな毒性発揮メカニズムを提案します。

A03-1 細胞内生命金属動態を制御するタンパク質メタレーション
研究代表者 神戸 大朋(京都大学大学院生命科学研究科)
A03-2 生命金属動態を制御するシグナル伝達の分子機構
研究代表者 石森 浩一郎(北海道大学大学院理学研究院)
A03-3 細胞内生命金属動態で理解する腎臓の生理機能制御
研究代表者 藤代 瞳(徳島文理大学薬学部)
A03-4 生命金属動態を利用したバイオレメディエーション技術の開発
研究代表者 鈴木 道生(東京大学大学院農学生命科学研究科)