A03:「高時空間分解能解析によるゴルジ体亜鉛制御とエクトエンザイム活性化機構の解明」
天貝 佑太(東北大学 多元物質科学研究所)
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オートタキシンやENPP1など、活性中心に亜鉛イオンを配する分泌型亜鉛酵素はエクトエンザイムと呼ばれます。これらのエクトエンザイムが新規に合成されると、小胞体・ゴルジ体を経由して細胞外へと輸送される過程で亜鉛イオンと結合し酵素活性を獲得します。ゴルジ体の亜鉛ホメオスタシスを司るゴルジ体局在亜鉛輸送体は、これらのエクトエンザイムの活性化に必須であることが知られていましたが、その分子機構の詳細は不明でした。私たちはこれまでオルガネラ指定亜鉛濃度測定系を開発し、ゴルジ体に複数存在する亜鉛輸送体による亜鉛濃度制御について解析を進めてきました。本研究では、この解析の空間分解能をさらに上昇させゴルジ体亜鉛ホメオスタシス制御の理解を深めます。さらに、エクトエンザイムの同調輸送系と本領域の有する高度な生化学解析、金属分析化学を用いて、エクトエンザイムが分泌経路中を経由する中で活性を獲得するプロセスの高時空間分解能解析を行います。これらの解析から得られる知見を組み合わせ、分泌経路内の協調した亜鉛制御とその生理的意義の解明を目指します。

【関連する代表的論文】
S. Watanabe#, Y. Amagai#, S. Sannino#, T. Tempio, T. Anelli, M. Harayama, S. Masui, I. Sorrentino, M. Yamada, R. Sitia*, K. Inaba* (#; equally contributed, *; co-corresponding authors)
“Zinc regulates ERp44-dependent protein quality control in the early secretory pathway”
Nature Communications 2019, 10(1) 603
DOI: 10.1038/s41467-019-08429-1
T. Kowada, T. Watanabe, Y. Amagai, R. Liu, M. Yamada, H. Takahashi, T. Matsui, K. Inaba, S. Mizukami
“Quantitative imaging of free Zn2+ in Golgi using a localizable small-molecule fluorescent probe”
Cell Chemical Biology 2020, 27(12), 1521-1531.e8
DOI: 10.1016/j.chembiol.2020.09.003
