長崎市伊王島町2丁目
【開催報告】(長崎大学・澤井仁美)
北海道(ルスツ)で開催された第1, 2回夏の合宿とは趣向を変えて、第3回は日本最西端の地(長崎)の豊かな海に囲まれた伊王島での開催となりました。九州で屈指のマリンスパリゾートi+Land nagasakiを会場とすることで、各地からのアクセスがよくないにも関わらず、合計102名の領域関係者に完全対面にてご参加いただくことができました。そのうちの29名には、前日から開催された第35回生物無機化学夏季セミナーと連続(2泊3日)でご参加いただきました。台風シーズンにもかかわらず素晴らしい晴天に恵まれ、青く澄んだ海と空に「生命金属科学」の活動を応援してもらっているような気持ちになれました!
今回は2日間での開催でしたので、とても濃密なスケジュールとなりました。1日目は会場に到着後ひと息つく間もなく午後1時半頃からセッションが開始され、夜中23時頃まで熱い議論が交わされました。2日目は朝8時すぎから開始して、空港バスのお迎えがくる16時頃まで情報提供や意見交換がみっちりと行われました。とても慌ただしいスケジュールとなりましたが、快適な環境で楽しく寝食を共にすることで、たくさん意見交換しながら親睦を深め、将来の研究につながるアイデアと人脈を新たに築くことができたように思います。
さて、今回のテーマは「生命金属科学研究の将来を考えよう」ということで、1日目の皮切りは神戸大朋先生・高野順平先生・古川良明先生のご企画で「中堅研究者からみた生命金属科学の問題と提言」について、「新学術によって明らかとなった関連分野の諸問題(神戸先生・高野先生・古川先生)」そして「新学術での研究状況に基づいた将来への提言(小椋康光先生・當舎武彦先生・長野清一先生・三原久明先生)」についてお話しがありました。その後、白井理先生(京都大・院・農)による特別講演「イオン輸送と電子移動の共役」があり、錯形成による分配比と酸化還元電位の変化について数式を用いて理論的にご説明いただき、これまでとは違った観点で学ぶことができました。その後、学生・若手による口頭発表(7分)が10件続きました。今回はポスターセッションを開催しないことにしていたので、この口頭発表が自己アピールの場になったようでした。夕食はシーサイドBBQを満喫し、20時以降は若手会の企画「ざっくばらんに語り合おう」というテーブルディスカッションが開催されました。若手だけでなく古手も含めたほぼ全員を4~5名/班に振り分け、前半は「若手とベテランの交流を目的とした何でも相談会」、後半は「若手同士の交流会+ベテラン同士で議論;「生命金属科学」について思うところ」というテーマについてテーブル(班)ごとに話し合い、会議室が施錠される23時頃まで活発な意見交換や相談会が繰り広げられていました。2日目の朝イチは津本領域代表による「若手気悦研究者が考える生命金属科学の未来」というセッションが開催され、「新学術での研究経験に基づいた「生命金属科学」への意見(天貝佑太先生・川上了史先生・西田翔先生・藤澤貴央先生・田中佑樹先生)」からお話しいただきました。その後、学生・若手による口頭発表(7分)が8件と連携研究報告(12分)7件が昼休憩を挟んで行われました。さらに、学生・若手による口頭発表(学生10分、若手15分)8件がありました。とても濃密なプログラムだったことはお察しいただけると思いますが、各発表の詳細ついては古川良明先生が、若手会企画については鈴木道生先生が、ニュースレター第49号(https://bio-metal.org/whats-new/4083/)にてご紹介されています。
あっという間の2日間でしたが夏の合宿の最終回を無事に終えられて安堵するとともに、この経験が皆様にとって良い思い出となり、将来の研究活動の発展につながるよう願っております。学会などとは異なる雰囲気で意見交換したり親睦を深めることができるリトリートは、研究分野の担い手を増やす効果が絶大にあると思います。私は、生命金属科学研究会が発足したら「夏の合宿」もぜひ続けて欲しいと思っています(また世話人やりますので!)。最後になりましたが、遥々、長崎までお越しいただきました参加者の皆様ならびに特別講演者の白井先生、私のワンマン運営計画に対して改善策を考えて全面協力いただきましたi+Land nagasakiのスタッフの皆様ならびにお手伝いいただいた方々に深く御礼申しあげます。


