10th Asian Biological Inorganic Chemistry Conference (AsBIC10)

日時:
2022-11-28 – 2022-12-03 終日
2022-11-28T00:00:00+09:00
2022-12-04T00:00:00+09:00
場所:
神戸国際会議場
お問い合わせ:

A01-1計画班の城がConference chairとして、生物無機化学に関する国際会議であるAsBIC10を開催します。本新学術領域の構成員が多く参画しておりますので、ぜひご参加ください。詳細は、こちらのサイトをご覧ください。

【開催報告】(A01班 城)

10th Asian Biological Inorganic Chemistry Conference(AsBIC10)を開催して

 令和4年11月28日から12月3日の6日間、神戸国際会議場で第10回アジア生物無機化学国際会議(AsBIC10: 10th Asian Biological Inorganic Chemistry Conference)を開催させていただきました。私と阪大工学部の伊東忍さんがCo-Chairとして主宰しました。この国際会議は、SBIC(Society of Biological Inorganic Chemistry)が後援する生物無機化学関連の国際会議の1つであり、2002年に岡崎の分子科学研究所で第1回が開催されて以来、第2回(2004年、インド、ゴア)、第3回(2006年、中国、南京)、第4回(2008年、韓国、チェジュ島)、第5回(2010年、台湾、高雄)、第6回(2012年、香港)、第7回(2014年、オーストラリア、ゴールドコースト)、第8回(2016年、ニュージーランド、オークランド)、第9回(2018年、シンガポール)と順調に2年おきにアジア各所で開催されてきました。ところが、2020年に中国、桂林で開催予定だった第10回AsBICは、コロナ禍により中止となってしまいました。これにより、第11回の予定であった2022年の神戸を第10回として開催することになりました(ちなみに、桂林では2024年にAsBIC11が開催されます)。

 開催することを決定したのはよかったのですが、コロナ禍が収まる気配がない状態で、「どのような形態で開催するのか」が一番悩ましい点でした。コロナ禍の3年間、国内・国際会議は、中止になったり、オンラインあるいはハイブリッド開催になったりでした。オンライン会議は、距離に関係なく(地球の裏側とでも)人と話ができる、話を聞けるという大きなメリットがあることを我々は学びました。その一方で、科学の進展、展開、そして大きな発展には、研究者同士の直接的なコミュニケーションが如何に重要かということも実感しました。また、7月に金沢で開催されるISM-8を主宰される本領域の計画班員の小椋さん(千葉大)からは、その時点での国際会議主宰の苦労話をお聞きしました。2022年のヨーロッパ、アメリカでの国際会議は対面開催が主流になったこともあり、結局、6月にAsBIC10実行委員会は「対面開催」を決定しました。その時期としては、なかなか大胆な決断だっとのですが、その後、日本政府が日本入国の条件を大きく緩和したり、国内外でのコロナ感染者の数が増えたり減ったりと、開催までの半年間は一喜一憂しました。11月28日の初日を迎えた時には、伊東さん共々本当にホッとしました。しかし、一番残念だったのは、中国政府のゼロコロナ政策により、中国本土からの中国人研究者の参加がゼロになってしまったことです。制限なく国際会議が開催できるようになるまでには、もう少し時間がかかるのでしょう。

 紆余曲折はありましたが、26カ国から330名(その内、海外からは136名)の登録者があり、AsBIC10は無事開催できました。Plenary Lecture:10名、Keynote Lecture:33名、Invited Lecture:97名、Oral Presentation:24名、Poster Presentation:129名の発表内訳でした。様々な事情での直前のキャンセルもいくつかありましたが(幸い、会議期間内のコロナ感染者は1名のみ)、盛況なうちに終了することができました。対面開催のこともありBiological Chemistryを楽しんでいただいたと感じています。旧交を温められた方も多かったと思います。

 最終日のBanquetでは、分子研で第1回を主宰された北川禎三先生から、AsBIC立ち上げの経緯をご紹介いただきました。それ以来20年の月日を経てAsBICが日本に戻ってきたことには、感慨深いものがありました。私も参加しましたAsBIC1では、生物無機化学の名前が示す通り「化学」が主題の中心でした。すなわち、「金属酵素・金属タンパク質の構造と機能を様々な化学的手法で解き明かす」研究が主だったと記憶しています。もちろん20年経たAsBIC10でもこのテーマは健在です。一方で、生体内での金属の働きは多彩ですので、その観点、すなわち「生命金属科学」関連のテーマを積極的に取り込みたいと考えました。そのために、本学術領域の班員と関係者の皆さんには、セッションのプログラム作成・運営と講演・発表に大変なご助力をいただきました。ざっと数えただけでも50名近い領域関係者に登録いただきました。また、三日目の午後には「IBmS Special Session」として、津本さんのChairで高野・鈴木・當舍・中木戸・田村さんにご講演いただきました。プログラム作成の段階では、関係者のみの寂しいセッションにならないか心配していましたが、実際には50名もの聴衆が参加してくれ、活発な質疑応答もありました。AsBIC10のOutstanding Achievement AwardのHongzhe Sun (The University of Hong Kong)が来てくれて、質問もしてくれたのは大変ありがたかったです。他の外国人参加者からもAsBICの新しい方向性に賛同の言葉をいただきました。

 最後になりましたが、本学術領域からは多額の共催金をいただきました。おかげさまで余裕をもった会議運営ができました。深謝いたします。ありがとうございました。

IBmS Special Sessionでの様子

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