公募班員の石原慶一(京都薬科大学)と豊國伸哉(名古屋大学)がオーガナイザーとして、シンポジウム「疾患における生命金属動態の破綻と創薬」を開催します。詳細はこちらをご覧ください。なお、本シンポジウムは本新学術領域による共催になります。
概要:
鉄、亜鉛、銅、ホウ素など生命体に微量に存在する金属元素や半金属元素(生命金属と定義)は、エネルギー産生、物質輸送、情報変換など重要な生命現象に関わっており、あらゆる生物の生命を維持する上で必須である。すなわち、生命金属の体内動態の破綻は、生命活動の維持に影響を及ぼし疾患の原因となる。本シンポジウムでは、生命金属の体内動態の破綻が関与する疾患として“がん”、“神経変性疾患”、“ダウン症候群”および“肝線維化”を紹介し、創薬標的としての可能性について議論したい。
講演者:
石原 慶一 (京都薬大・病態生化)
「ダウン症候群での生命金属恒常性の破綻」
保住 功 (岐阜薬大・薬物治療)
「神経変性疾患における生命金属の役割と破綻」
菅波 孝祥 (名古屋大・環境医研・分子代謝)
「脂肪肝・NASH における生命金属動態の破綻と肝線維化における意義」
藤田 宏明 (京都大・医・細胞機能制御)
「過剰鉄によるフェロトーシス制御因子の解明」
豊國 伸哉 (名古屋大・医・生体反応病理)
「がんとフェロトーシス抵抗性」
【開催報告】(石原慶一・京都薬科大学)
第94回日本生化学会年会の初日にIBmSとの共催シンポジウム「疾患における生命金属動態の破綻と創薬」をオンラインで開催しました。本シンポジウムでは生命金属の破綻が関与する様々な疾患の治療法確立を目指した研究について5名の演者(研究計画班1名、公募班4名)に講演頂きました。祝日の朝一番のセッションにも関わらず、50名を超える方々に最後までご参加いただくことができました。演者の皆様と参加頂きました聴衆の皆様に厚く御礼申し上げます。

