A01公募班 横山先生とA01公募班 天貝先生がオーガナイザーとなって、ワークショップ「生命金属科学の最前線:生命における金属のはたらき」を開催します。
概要:生体内に存在するさまざまな微量金属元素が生命活動を維持する上で重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。本ワークショップでは、「生命金属」のはたらきに光をあて、分子から細胞・個体レベルの研究の最前線をご紹介いただく。金属とタンパク質の相互作用が巧みにコントロールする様々な生命現象を、マルチスケールで統合的に議論する。
講演者:
重田 育照 (筑波大・計セ)
「計算科学に基づく金属タンパク質動態の理論解析」
Chai Gopalasingam(兵県大・院生命理)
「Probing functional and structural differences of quinol dependent Nitric Oxide Reductases’ (qNOR) within a lipidic nanodisc environment」
村木 則文(自然科学研究機構・生命セ、自然科学研究機構・分子研)
「好気性細菌におけるヒドロゲナーゼの金属中心構築の分子機構」
石坂 優人(北大・生命)
「tRNA thiolation mechanism catalyzed by iron-sulfur enzymes」
中木戸 誠(東大院・工・バイオエンジ、東大院・工・化生)
「化膿連鎖球菌由来金属トランスポーターに対する機能阻害剤探索」
木村 哲就(神戸大・院理・化)
「ナノディスク再構成型BhuUV-Tによる段階的な基質輸送の分光学的観察」
古川 良明 (慶應・理工・化学)
「細胞内で金属イオンを失ったSOD1タンパク質が辿る運命」
天貝 佑太(東北大・多元研)
「初期分泌経路における亜鉛濃度制御が小胞体―ゴルジ体シャペロンERp44の機能をコントロールする」
西藤 有希奈(京大院・生命、京都薬科大学)
「ZIP輸送体が輸送した金属の差異により細胞内亜鉛代謝が撹乱する」
小川 覚之 (獨協医大)
「疾患脳から迫る疾患特異的金属蛋白質の分子構造病態解析」
【開催報告】(天貝・横山)
第21回日本蛋白質科学会年会の1日目にIBmSとの共催ワークショップ「生命金属科学の最前線:生命における金属のはたらき」をオンライン開催しました。本ワークショップでは生命金属がコントロールする生命現象をマルチスケールで議論することをコンセプトに、10名の演者にご講演いただきました(計画班員1名、公募班員3名、連携研究者4名、一般演題2名)。20時30分終了という深い時間にも関わらず、70人を超える方々に最後までご参加いただき、蛋白質科学分野における生命金属科学への高い関心が伺える盛会となりました。演者の皆様と参加頂きました聴衆の皆様に厚く御礼申し上げます。

